補助金・助成金という言葉を聞いたことがあるかと思います。
それぞれ言葉が違うけど何が違うのか。案外すぐに答えられる方は少ないと思います。
今回はそれぞれの共通点や違いに着目して簡単に違いを説明していきます。
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共通点とは
では、まず最初に補助金・助成金における共通点を説明します。主に以下の2点です。
①要件がある
補助金や助成金、給付金と言っても誰でも申請したらもらえるわけではなくて、それぞれ一定の要件が存在します。
その要件に該当してはじめてお金をもらえる権利を手に入れるようなものです。
②返済が不要
次に、補助金も助成金も、給付金も共通して言えることとして「返済が不要」であることです。
要件を満たして、審査を通過すれ条件に対応した返済不要の金額が入ります。
違い①目的と管轄省庁
補助金
主に小規模や中小企業の成長や発展など、支援としての目的として設定されています。
経済産業省をはじめ自治体単位での公募がなされる場合もあります。
よくあるのは、生産性向上に繋がる設備投資や、販促費用の補助に関するものです。
助成金
主に労働環境の改善を主眼として設定されます。労働環境の改善ということで管轄は厚生労働省です。
労働者の賃金見直しや、労働時間の短縮などによる労働環境の見直しを主眼としています。
給付金
似たような言葉で給付金というものもありますのでこちらで説明させていただきます。
こちらは主に社会的に不測の事態が発生した際などに国等から国民に対して給付されるお金のことです。
最近では、新型コロナウィルスの時期に様々な給付金が設定されたことも記憶に新しいです。
違い②財源
補助金
法人税が財源とされています。財源が税金だということもあり、審査が厳格に行われる印象です。
要件を満たしていることが前提で、さらに審査を通過しなければ補助金が支給されません。
助成金
一方助成金は、雇用保険料から賄われています。よって助成金を利用できる要件として基本的に雇用保険の適用事業者ということも特徴です。
補助金とは違い、要件に満たしていれば助成金が支給されます。
注意点
①申請期限が設けられている。
補助金の場合は、申請受付期間が厳格に設けられており、気が付いたら始まっていて気が付いたら終わっていたというケースも少なくありません。
助成金の場合は、補助金よりは厳格な期限は設けられておらず、随時受け付けていますが、予算にも限りがありますのでその点は注意です。
②審査に落ちることがある。
補助金の場合ですが、先述のように要件を満たしていることが前提でその後に審査が設けられています。
審査の結果、採択がされないこともあります。時間をかけて準備をしたが結果が伴わなかったと言こともよくあります。
③費用が掛かる
補助金、助成金共にですが、企業の成長や労働環境の改善に主眼が置かれている以上、実際にその行動を起こす必要があります。
補助金も助成金もそうですが、支給されるお金は後払いが原則です。一定の要件や審査上の経営上の運営がなされる必要があります。
要するに、先に自己資金にて行動を起こしたうえで、それらを証明することによって支給されるわけです。
設備投資であれば、先に設備を購入する必要がありますし、賃金の改善が目的であれば、先に賃金の見直しをする必要があります。
まとめ
それぞれにおいて目的や財源など違いがあることがわかりました。
準備する書類もかなり煩雑な印象です。準備にかかかる時間の節約や、採択率を上げたい。
確実に事業の成長に繋げていきたいとお考えの事業者さまは一度お近くの専門家を探してみるのもよいでしょう。